デンタルニュース

(2019年2月号)

「微生物により歯の組織が局所的に破壊されていく病理過程」を齲蝕(うしょく)と言います。ちょっと難しいですよね。 しかしミュータンス菌によって歯が溶ける病気と聞けば、むし歯のことだとすぐわかります。 むし歯は甘い物とミュータンス菌が原因であることは一般的がですが、具体的にはどのようなメカニズムでむし歯になるにかを 知っている方は少ないかと思います。最新の研究ではむし歯を作る過程が詳しくわかってきました。 むし歯は自然治癒することがないので、むし歯にならないようにすることが重要です。 なぜむし歯ができるのか? その具体的な理由を知ることで、予防に繋げることも可能です。そこで今月は、『むし歯発生、最新のメカニズム』について紹介したいと思います。

むは歯感染症

生まれたばかりの赤ちゃんの口の中にミュータンス菌は存在しません。しかし同じ食器の使用や 口移しにより、日常的に保護者の唾液を介してミュータンス菌が感染します。 もし口腔内の細菌バランスが決定する3歳頃までに感染しなければ、むし歯になりにくいことがわかっています。

グルカンによって口の中に定着?

ミュータンス菌には他の細菌にないグルカンという粘着性の物質を作り出す能力を持っています。 実はこのグルカンが歯の表面に付着することで菌は口の中に定着出来るようになります。 さらに他の細菌も絡めて塊となり、プラーク(歯垢)を形成します。 プラークは唾液中の殺菌成分から中の細菌を守るバリアの働きをすると同時に細菌の代謝で生じた酸を内部に閉じ込めます。 通常、酸は唾液で中和されるため、歯は健康な状態を維持できるのですが、プラーク内に閉じられた酸は中和されず 濃度が高くなり、歯が溶けだす「脱灰」という現象が進み、むし歯となります。

むし歯発生の重要な鍵スクロース(砂糖)

もう一つむし歯の進行に欠かせないものがスクロース(砂糖)です。 ミュータンス菌は糖類の中でもとりわけこのスクロースを好み、酵素GTFを使ってスクロースを グルコースとフルクトースに分解し、そのグルコースを鎖上につなげてプラークの基礎となるグルカンを作ります。 またフルクトースはミュータンス菌や他の細菌の餌となり酸が生成されるのです。

このように、むし歯予防にはプラークと糖類のコントロールがとても重要なります。 次号では糖類について詳しく触れたいと思います。


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